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第四回 癒しの読書「大人の絵本」

 前回、癒しのキャラクター特集で、ピングーを扱ってきましたが、今回は大人の方におすすめ
な絵本の魅力を語っていきたいと思います。絵本の紹介には、ピングーとのつながりの何か
もあるので、そういった点に気づかれて読まれると面白いでしょう。

 私自身絵本に関しては極めて精通ではなく、ごく最近興味を持ち始めたので、今後勉強を重
ねていき、色んな角度から絵本の世界を語っていくつもりです。


・ TAKA氏と絵本との再会

 みなさんは「絵本」と聞いて今どんな印象を持ったでしょうか?
「この年になって絵本?」と思う方もいるかと思います。「懐かしい!」と感じ、昔大好きだったお
気に入りの絵本を思い出す人もいるでしょう。いずれにせよ、みなさんが小さかった頃、たくさんの
絵本に携わってきたのではないでしょうか。

 私も幼い頃、絵本や童話が大好きでした。母に読み聞かせをしてもらうのが楽しみで、今でも当
時読んでもらった数々の絵本の内容をよく覚えています。

 そんな私が十数年ぶりに絵本と再会したのは、大学の図書館司書講座の講義の中で行う読み
聞かせの時間ででした。その講義では、授業の最後に先生が毎回、現代の子供たちにおすすめ
したい名作の絵本を読み聞かせするのです。昔国語の教科書で習った『ごんぎつね』『もちもち
の木』『スーホーの白い馬』『百万回生きた猫』『はじめてのおつかい』
など、どの絵本も子供だっ
た頃に、一度は読んでいた大好きな名作でした。(みなさんは知ってる話はあったかな?)

 これらの絵本は今でも母子に人気がある不朽の名作で、数十年の時を超えて児童文学の世界に
引き継がれているのです。絵本からしばらく遠ざかってた私でしたが、目の前の光景が鮮明で、久し
ぶりの再会に子供の頃のような胸の高鳴りを覚えたのを記憶しています。

 当時、何度も読んだことがあるおなじみの絵本でしたが、この年になって改めて聞いてみると、子供
の頃読んでいた時とは違った感覚に浸れました。登場人物の心情描写や作者の意図が把握でき、
大人の視点と子供の視点の差を感じとる事が出来ました。当時は深読みしていたわけではなく、
単純に面白さを求めて絵本を読んでいた自分を思い出します。


・ 大人の絵本は現代社会に疲れた人々に向けられた癒しの作品集

 私が“大人の絵本”の存在を初めて知ったのは、2004年9月の初頭のことでした。
その日、私は大学の授業で使う参考書を購入するために、新宿の紀伊国屋書店に出向きました。
参考書と児童文学書が同じフロアにあり、参考書コーナーに向かう途中、私の目の前に一面に繰り
広がる絵本の陳列が飛び込んできて、その中には『ぐりとぐら』など、懐かしの絵本が並んでいたのです。

 「懐かしいな〜」と思いつつ、絵本のコーナーを回っていると、「大人の絵本」と呼ばれる一角が私
の目に止まりました。そこには、子供向けの絵本にも劣らぬ多数の作品が並んでいて、大人の絵本
の存在を知らなかった私にとっては、とても鮮烈な光景だったです。

 大学の授業で絵本と再会を果たしたのがきっかけで絵本の世界に興味がわいた私だったので、
大人の絵本を目にした時は「これが自分が求めていたものだ」と言わんとばかりの勢いで、興味深
そうなタイトルの作品を手に取り、しばし絵本の世界に没頭しました。

 

      

  

管理人が今までに買った大人の絵本。(左『大切なキミだから・・・』1,155円(税込)長谷川聡子著
右『
あなたと出逢えてよかったぁ』1,155円(税込)やの ともこ著)

 値段はどれも平均1,000円以上と、蔵書の中では高めですが、それ以上に中が濃い魅力的な作品
がたくさんありました。何より、手にとって安らぐ話が多いのが特徴的です。
ぱっとページを開いてみると、心和む可愛らしいイラストが鮮明に描かれているのがわかりますが、
絵以上にそこに書かれている文章が心に響くのが、大人の絵本の大きな魅力だと感じました。

 種類も多く、数広がる大人の絵本の中で共通しているスタイルがあります。それは、

・ 道徳的、教訓的なメッセージが込められている。

・ 詩風なタッチで書かれている作品が多い。文章は少なめで書かれているが、一行一行が心に響く。

・ 私たちが忘れかけていた大切な物事に気づかせてくれる(考えさせてくれる)

・ 読んでいて、自分の思想、境遇、経験を通して共感できるフレーズが必ず一つはある。

・ 童心に戻れ、やさしい気持ちになれるような心を和ませる作りになっている。

 といったものです。

 あくまでも、TAKA氏が読んで考えたものなので、人それぞれ違った観点を発見出来るかもしれません。
大人の絵本は癒しをテーマに作られた作品が多いということがわかります。

 ここ数年、大人の絵本が密かなブームになっているようですが、その背景には、複雑な現代社会に生
きる人間の心理を投影して、疲弊した心の癒しを求めたり、生き生きとしていた幼き時代を思い出し、
自分の生き方を見直す大人が増えてきているからではないかと考えます。

・ 大人向けの絵本紹介がてんこもりの和み雑誌『MOE』

 白泉社発行の月刊誌MOEは、絵本やメルヘン・アートが掲載されている雑誌です。(毎月3日発売/760円・税込)
特集として、『ムーミン』や『ロード・オブ・ザ・リング』『ハリー・ポッター』『ニッポンの絵本作家100人
パーフェクトガイド』
などが詳しく紹介されていました。

 丸々1ページを使って詩やファンタジー作品を載せたりしているので、目の保養にも優れており、選りすぐ
りの絵本やおすすめの絵本をたくさん紹介しています。赤ちゃんの為の絵本も大々的に紹介されているので、
これからお子様が誕生するお母さんや、育児をしている方にも、とても参考になると思います。

 一通り目を通して総括すると、読んでみて子供向けの絵本雑誌というより大人向けの絵本雑誌という印象が
あったので、絵本の世界に触れたい方の案内書としても、癒しの書を求める人にもおすすめな一冊です。・あとがき

 今回、大人の絵本の世界を大雑把に紹介してきましたが、今後良い新しい絵本に出逢ったり、知識を学んだ
ら紹介していきたいと思います。みなさんのご意見・ご要望も引き続きお待ちしてます。

・大人の絵本に興味を持った方へ

 今回この特集を読んで大人の絵本に少しでも興味を持った方のために、参考になるサイトを載せておきます。

大人のための癒し絵本・・・パッケージ画像つきで、大人のための癒し絵本を紹介しています。読者のレビュー付き。 

おすすめの大人の絵本・・・管理人が読んだことがあるおすすめの絵本の紹介が網羅されています。内容紹介有り。

『MOE』公式ページ・・・白泉社の『MOE』の紹介ページです。巻頭特集、バックナンバー、内容紹介が載っています。