TOPページ恋愛コラム第二十四回 「今、掲示板での出会いを通じて」

 

 

      第二十四回 「今、掲示板での出会いを通じて」 9月14日 15時00分執筆

  
     およそ一年前「恋愛に悩むみなさんの心の不安を少しでも癒せれば」という目的から、
     あまり深く考えずに悩み相談掲示板を設置して以来、今日までメールでの相談も含めて
     のべ100人を超えるみなさんたちと出会ってきました。
  
     失恋からどうすれば立ち直ることが出来るか。
     相手の思っている気持ちがわからない。
     勇気が出ない。TAKAさん、勇気を下さい。
     好きな人には恋人がいるんです。どうすればいいですか。
     私には自信がないです。
     私のしていることは正しいのでしょうか。


     絶望。悲愴。苦痛。葛藤。苦しみ、悲しみ、胸のトキメキ、切なさ……

     私はこの一年あまりの時の流れの中で、みなさんの喜怒哀楽を五臓六腑で受け止めて来ました。

     掲示板でのコミュニケーションという刹那な瞬間の中で、相談者たちは悩みを吐露し、私は
     いつもどんなメッセージを伝えることで、明日への勇気を与えられるか真剣に考えてきました。

     その結果みなさんはそれぞれの道を踏み出して、現実の世界へと旅立って行きます。

     インターネットの性質上一過性の出会いのため、ここを巣立った一人一人がその先どうなったか
     私は知ることが出来ませんが、現実の社会で意気揚々と生活されているよう願う一方です。

     私は恋愛の達人でなければ、心理学の研究者でもなく当たり前ですが一人の弱い人間です。
     投稿された相談文の中には、私がこれまでの経験を通じて遭遇したことのないような複雑な
     ケースと出合うこともしばしばありました。

     それでも私はそっと傍で耳を傾けて相談者と共に今日まで歩いて来ました。
     いつの日かきっと自分自身で解決の糸口に気付いてくれるはずだから。


     そんなある日、突然考えたのです。
     自分はこの先どこに向かって歩いていくのだろう。

  
     いかなる瞬間も、相談者たちと向き合い、勇気を持って一歩踏み出せる明日を作りたい。
     でも、一体何のために自分はそこまで頑張れるのだろうか……
  
     相談数が増えるに連れて、私の頭から離れないこの問題が浮かびあがります。
     相談者たちの投稿文を見て、それに対して私の意見を返信する。
     いつもの作業の繰り返しの中で、ふと我に返って自分に問いかけるこの言葉。  

     誰に強制されたわけでもなく、自分の意思で今日までスタイルを貫き通してきました。
     でも、そんなに真剣になって、相談者の心のメッセージを受け止める理由がどこにあるのか。

     相談者の役に立ちたいから。
     不安に苛まれているみなさんを放っておけないから。
     自分のこれまでの経験を生かしたいから。
     私のホームページに来てくれたから。

  
     確かに建前はその通りなのでしょう、でも根本はちょっと違う方向にあるのではないか。
     きっと、それは

     寂しいから。
     なのだと思います。


     私は常に孤独でした。
   
     友達と遊んでいる時の自分、仕事をしているときの自分、学校での自分、親の前での自分。
     全部顔は異なりますが、紛れもない自分です。

     いつからか本音の付き合いが出来なくなってしまった自分がいる。

     学校の友達の前では、建前の自分を演じ、心の底では常に孤独を抱えている自分がいる。
     仕事の仲間の前では、本当の自分を押し殺し、日々の馴れ合いの中で愛想笑いを浮かべ上げ、
     一緒にいても心の安息を感じられない冷めた自分がいる。
     どんなに仲の良い友人と語り合っても、夢中になれることに没頭しても、孤独はまたやってきます。

     自分の居場所は何処にあるのだろう。自分は一体この先どうなって行くのだろう。

     独りでいることになによりの安息を感じている自分。同時に湧く自分を包んでくれる安らぎの渇望。
     将来への漠然とした不安が日に日に膨張している。
     出口の見えない暗闇の中で、私は常に孤独と隣り合わせで歩いています。
 

     
  
     気がつけば私もこのサイトにアクセスしています。
     悩み掲示板をクリックすると、相談タイトルの見出しと共に、新しい相談文が投稿されています。
  
     私も一人のどこにでもいる悩める相談者なのです。
     ここに来ると、自分を必要としてくれている人間が待っている。
     独りで苦しんでいた我を忘れて、誰かのために何かを考えられている自分がいる。
     「ありがとうございます。」の一言に、胸の奥底から癒しを感じている自分がいる。

     私の寂しさを解きほぐしてくれるのは、ここにいるみなさんのおかげだったのです。

     失われつつある、人間として大切な心を思い出させてくれるこの掲示板に出会えてよかった。
     これからも私はみなさんと共に孤独と闘っていくことでしょう。
                            自分らしさを取り戻せるその日まで…… 
  

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